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プロフェッショナルな本田圭佑!世界一への道 その3 [本田圭佑]

本田圭佑選手は2014年6月2日に放送された、

「プロフェッショナル 仕事の流儀 ”世界一への道 500日の記録”」に出演。

今回は前回と前々回に引き続き、

感想を交えながら番組の内容をコンパクトにまとめて見ていきますよ!

本田圭佑 プロフェッショナル3.jpg

 

まずは本田圭佑選手がなぜACミランの背番号10を要求したのかという質問に、

「番号なんてプレーするうえで関係ないという人もいるかもしれないですけど、

ミランほどの歴史があるクラブでは、

その番号の重みっていうのはやはりあって、

少なくとも歴代の10番が付けた選手っていうのはボク自身知ってましたし、

なおかつしかも自分が好きな番号で背負ってプレーしてみたいっていうのは、

移籍する時すごい思いましたね」

と回答。

 

さらに「そこにためらいというか躊躇はなかったんですか?」という質問に本田選手は、 

「当然ながら批判をされたくなかったり重圧を背負いたくなければ、

やはり行動しないことが1番なんですね。

でもそういうのは好きじゃないし、

やはりハラハラドキドキしてたいし、

それが悔しい時があろうと、

常に挑戦者でありたい。

それが自分らしくあるために重要な事だし、

どうせサッカーをやるんであればそういう刺激のある10番で、

なおかつビッグクラブでプレーしてみたいっていうほうが、

自分の中で大きかったですね」

という回答でした。

ですが本田選手がみずから10番を選んだことで、

本田選手が自分自身を泥沼へ引き込む結果になってしまうのです。

 

2013年12月26日

イタリア行きを目前に控え、

本田選手はまたも沖縄(今回は宮古島)で合宿を行なっていました。

冬のこの時期に移籍することは、

シーズン途中からの参加になってしまうので実力を発揮しにくいと言われています。

ですが半年後にはワールドカップもあり、

ここで調子を下げるわけにはいきません。

そんな時本田選手は、 

「限界を作るな、限界。

一歩先へ一歩先へ」

と自分を奮い立たせるように練習に取り組みます。

 

本田選手はこれまで、

みずからをあえて厳しい環境におくことで進化を続けてきました。

21歳で移籍したオランダでは「役立たず」とののしられていましたが、

折れずにシュートを打ち続けたことでゴールハンターへと進化。

23歳でロシアに移籍した時はケガに悩まされながらも徐々に実力を増し、

日本人ばなれした身体の強さを手に入れました。

 

本田選手はミランへ出発する前「すごいイキイキしてますね」というインタビュアーに、

「ミランではもっとイキイキしてると思いますよ。

周りもね、いろんな意味で期待してるでしょうし。

そういうところは、いい意味では意識してますよね」

と、明るい表情を見せてくれました。 

本田圭佑 ミラン行き直前.jpg 

 

2014年1月4日

本田選手はイタリアのミラノに降り立ちました。

翌朝、まずは3年前に膝を怪我した本田選手のメディカルチェック(5時間にも及んだ)。 

夜はACミランの幹部との夕食会があります。

本田圭佑選手は「トレーニングを1日休めば取り戻すのに3、4日かかる」と言っていますので、

トレーニングできないというのは異例の事態ですが……

 

そして入団会見。

本田選手にはスター選手だけに用いられてきたエグゼクティブルームが用意されていました。 

入団会見では記者からの「サムライ精神とはなにか」という質問に、

「ぼくはサムライに会ったことがないんだ」と本田選手は周囲の笑いを取っていました。

さらに続けて、

「しかし日本男児は決して諦めず、

強い精神力を持ち、

規律を重んじるもの。

僕自身にもそれはある。

その精神をピッチ上で見せていきたい」

という本田圭佑の信念が垣間見えるような発言も。

その場にいた記者やキャスターからはかなりの高評価でした。 

 

本田フィーバーは異様な盛り上がりをみせつつありました。

注目度が高すぎて、ACミランは特別に練習を公開することに。

ブラジル代表選手でもあったカカや、イタリア代表のバロテッリなど、

ビッグクラブの名に恥じないメンバー。

途中参加でトレーニングが不十分な本田選手は1人別メニューでの参加。

監督は途中で攻撃練習に本田を加えましたが、

本田選手は周囲の喧騒をよそに、坦々と練習をこなしていました。

 

その日の夜本田選手が胸のうちを明かしてくれました。

「あくまでもミラノパワーですよ。

ここのフィーバーも全部ね。

僕からしたら結構冷静で、

何を騒いでんねんっていうのはある。

どうでもいいよね。

ここからどうやって本田が入ったことでチームを変化させられるのかということが唯一のポイントで、

1番大事」

 

2014年1月6日

本田選手はACミランの最高経営責任者ガリアーニらと、

ACミラン対アタランタの試合を観戦。

本田選手が加入したときのACミランは低迷期が続いていて、

選手のプレーにもイージーミスが続きます。

味方同士も助けあう姿勢が見られず、

リーグ内でも20チーム中13位。

かつての名門の面影はありません。

本田選手の肩には”名門を復活させる”という期待がかけられているのでした。

本田選手はこの時、 

「正直に今の自分の考えをいうと、

スゴいきびしいミッションを課せられているなって感じていて、

ガッカリされるしかないんですよね。

ガッカリされるのはわかっているんですよ。

期待されているわけですから。

『ああ、その程度か』。

その可能性は高いですよね。

僕のクオリティはそのレベルやから、まだ。

こういう問題をわかっててきてるわけですから。

ミッションインポッシブルでしょ。

これをうまいこと力に変えたいですよね。

どうせやったらね。

いい感じでワクワクしてますよ」

という言葉を残しています。

自分には実力が足りないことを感じていながらも、

すでにその先のことも考えていますよね。

それが本田選手の作戦通りだったということが証明されるまでに、

あと半年以上の期間がかかるということは、

この時まだ誰も知りません。

 

その週末の2014年1月12日、

対サッスオーロ戦。 

この日もACミランは格下相手に前半だけで3失点し、

苦しい戦い。 

そして後半19分、

本田圭佑選手が初めて試合に途中出場。

本田選手は積極的に味方にパスを回し、

攻撃を活性化させていく。

でもなかなかゴールにつながらない。 

本田選手もシュートをするがゴールポストに阻まれ決まらず。 

その試合もACミランは敗退。 

ACミランの10番を背負う本田選手には”惜しかった”という言葉は許されないのです。

 

そして翌日の13日、

本田選手デビューのニュースが吹っ飛ぶほどの事態が。

アレグリ監督の辞任を報道するリポーター.jpg

なんとACミランのアレグリ監督が解任。

本田選手の獲得はアレグリ監督が希望したと言われています。

車で去っていくアレグリ監督には、

ファンから「ガッカリした」「出て行け」「ざまみろ」といった言葉が投げつけられます。 

 

2日後の1月15日、 

元ACミランの10番、クラレンス・セードルフが監督に就任。

セードルフ監督は選手たちにチームワークを植え付ける改革に着手。

パス回しなどチームの和を重視した練習に切り替わりました。

 

2014年1月19日

新体制になって初の試合。

試合後半になると本田選手の動きが低下していき、

途中交代を命じられた。

本田選手はこの試合の後のインタビューで、 

「プレーしていて、

すべてにおいてまだ違和感がありますよね。

フィットしている感じがどの部分においてもない。

ボールにもまだ慣れていない感じであったり、

サンシーロ(スタジアム)にもちょと手こずってたり。

あとは味方の動きっていうのがわかりにくい部分がありますよね。

その感覚をよく知ろうという努力は可能な限りしていたつもりではあるんですけどね」

と語っていました。 

途中でバテてしまったのは、本田選手が入団騒動で十分なトレーニングができなかったことも影響しているようです。 

もちろんファンやマスコミにとっては本田選手の事情なんて知ったことではありませんので、

翌日の新聞では本田圭佑の評価がチームの最低点。

歓迎ムードもなくなり、本田選手には逆風が吹き始めていました。

 

翌日はチーム練習が休みでしたが、

本田選手は自主トレーニングを開始。

砂地で走りこみをすることで体に高い負荷をかけ、コンディションを上げていくトレーニング。

「まあキツい……」と本田選手。

本田圭佑 砂地でのトレーニング.jpg 

「常に最初は弱い自分を倒すところから始まるんで。

弱い自分が日常から現れない日はないです。

どんな練習をやってても一生懸命やる練習であれば、

弱い自分は毎日出ます。

だから解決されることはないですよ。

そういう毎日の弱い自分と向き合って初めて、

信念がちょっとずつ太くなっていくんですよね。

それとの格闘をやらないことには、

強い信念というのも磨かれてこないですから」 

 

2014年1月26日 イタリアのサルデーニャ島

本田選手の岐路ともなるような大事な試合。

ですが本田選手にはサポーターから容赦ないブーイング。

本田選手も信頼を失わないように必死に食らいつきますが、

思うようなプレーができません。

後半37分のコーナーキックでも本田選手が蹴ったボールは強風にあおられ、

仲間がいるゴール前まで届かずラインを割る。

そして同点で迎えた後半44分、再び本田選手にコーナーキックのチャンスが。

「同じミスは2度できないっていうプレッシャーはありましたね。

一方でミスしたおかげで集中しきってましたね。

ボールだけ見て集中して、

読まれようが何しようが関係ないと。

本当に基礎に帰ったと。」

本田選手が蹴ったボールは味方にピタリと合い、

見事にゴール。

本田選手がACミランに入ってからの初アシスト。

本田選手は崖っぷちで踏みとどまりました。

 

「先は長いですからね、ひとつひとつ課題をクリアしていって、

悪いところは改善していく。

さらに一番大事なのは、

ミスすることを恐れないってことでしょうね。

年齢を重ねるごとに求められてくるのは安定だったりするじゃないですか。

そのバランスはとれる選手でありたいなとは思うんですけど、

でもミスを恐れず、

時には若手みたいなミスをするチャレンジもできるような姿勢。

そういうものが成長するポイントじゃないかなと。

そのへんはバランス良くいきたいなと」

 

それからさらに2ヶ月、

ようやく本田選手に待望の初ゴールが訪れました。 

 

 

以上で今回の番組は終了です。

次の週には本田選手のインタビューも特集されていますが、

その内容はまたそのうち見ていこうかなと思っています。

 



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