本田圭佑インタビュー!トーク・アジア 前編 [本田圭佑]
2010年の11月。
本田圭佑選手は「トーク・アジア」という番組で、
独占インタビューを受けています。
トーク・アジアは、
24時間のニュース専門チャンネルCNNjの、
11月特別編成「UNIQUERY JAPAN(ユニークリー・ジャパン)」の目玉番組です。
最高級ホテルであるリッツ・カールトンの最上階で行われたこのインタビュー。
インタビュアーはCNNモスクワ特派員のマシュー・チャンスさんです。
本田圭佑選手のどんなホンネが飛び出すのでしょうか!?
それでは見ていきましょう。
マシュー:ここはリッツカールトン最上階。
今日のゲストは本田選手です。
この数年でサッカー選手として、
あなたは強さを増してきました。
その中ですばらしいゴールや、
驚くべき瞬間を見せてくれました。
これまでに何を成し遂げたと思いますか?
本田選手:まず1つに、
自分は大きな成績を残したとは全く思ってなくて、
とりあえずいま、
少しずつ周りに注目されているということは感じながらプレーしてて、
ここからが自分の中では勝負だと。
こっから1つでも大きなキャリアを達成していくこと、
成績を残していくことで、
自分が追い求めていた夢に近づけると、
いうふうに思ってます。
まだ何も、1つもクリアしたとは思ってないです。
マシュー:でもすでに功績があります。
南アフリカのワールドカップでは第一戦の前日に24歳になって、
翌日の対カメルーン戦で勝利のゴールを決めました。
本田選手:まあ、ちょっとした成果というのを振り返れば、
やっぱりワールドカップのゴール、
あとはチャンピオンズリーグでのゴール、
まあそういうものが少しでも自分の名を、
少しでも世界に広めることができたプレーだったんじゃないかな、
というふうには思いますね。
マシュー:日本代表とクラブチーム、
どちらのゴールが嬉しいですか?
本田選手:それは非常に難しい質問ですね。
答えられないですね。
まあでもやっぱり国の、日本代表のユニフォームを着るというのは、
自分にとって非常に特別な思いはありますね。
やっぱり国民を背負ってプレーしてますし、
そこにかける思いというのは、
何ものとも比べられないような思いでプレーはしてます。
マシュー:ワールドカップでのプレーで転機が来たと思いますか?
アーセナルの監督をはじめ、
トップクラスの監督たちが、
あなたは天才でリーグ戦で最高のプレイヤーだと言っています。
その言葉で自信がついたでしょう。
本田選手:彼ほどのすごいコーチから監督から、
そうやって褒められるのはすごい嬉しい事でもありますし、
それは誇りに思っていいことなのかなと思うんですけど、
自分の目標はやっぱりもっと高いところにあって、
どうしてもいま、この現時点満足することが全然できなくて、
やっぱり何回聞かれても言えることは、
まだ始まったばかりで自分の物語というのは、
これからやるべきことっていうことしか見てないし、
それ以外は何も重要じゃないなというふうに思います。
マシュー:ワールドカップで最高のプレーができたと思いますか?
日本代表がベストを尽くしたのに準決勝まで行けなかったのは、
なぜだと思いますか?
本田選手:いや日本というのはもっと今後良くなるし、
ワールドカップに関しても、もっと勝ちたかったし、
勝てるチャンスがあっただけに、
パラグアイに勝てなかったのは残念でしたけど、
まあでもやっぱり次に向けてね、もう進んでますし、
気持ちを切り替えて、
また一試合一試合ね、
成長していくように頑張るだけですね。
マシュー:日本代表の未来は明るいと思いますか?
いまの日本代表がワールドカップや国際試合で、
勝ち進めない原因は何でしょう。
本田選手:まあ問題というのはいくつかあって、
それは多分イングランドも一緒じゃないかなと思うんですけど。
まあ僕らの問題というのはやっぱり、
本当に素晴らしいストライカーがいなかったり、
どこかやっぱり点を取るという能力がまだまだ乏しい。
日本がそこを克服することができれば、
将来ホントに世界の強豪国と渡り合えるぐらいの、
チームになるんじゃないかなというふうには、
自負してます。
マシュー:日本で若い選手たちが、
数多く育っていると思いますか?
将来世界的なレベルでプレイできるという意味で。
本田選手:まあ日本がいまできることを全てやってるとは思います。
でもまだまだ日本に足りないものは、
やっぱり世界に出ること。
やっぱり世界での経験というものが全く足りないから、
何をしていいかわからない。
ただ、いま日本ができることっていうのは、
全て尽くしているつもりです。
マシュー:あなたのキャリアの中で重要な、
ゴールについてお聞きします。
CSKAモスクワで最初の、
セビリア戦でのゴールです。
フリーキックから入れて、
CSKAはチャンピオンズリーグで、
チーム史上初めてベスト16に入りました。
あれであなたの地位が固まったと思いますか?
ロシアサッカーの歴史や、
ファンの心のなかに居場所ができたと?
本田選手:まあ僕にとって、
いまロシアリーグっていうのが、
唯一自分を表現する場所であるので、
ここでしっかり自分がね、
満足するような結果を得て、
しっかり次のステップに進めるように、
ここで実力をつけて、
毎試合毎試合アピールしたいなと。
まあ普段からベストを尽くすだけだな、
というふうには思ってます。
マシュー:周りからの期待の重さを、
感じると思います。
あなたはアジアのトッププレイヤーの1人ですから。
日本やアジアからのプレッシャーを感じますか?
世界的プレイヤーの頂点を目指せというプレッシャーは?
本田選手:まあもちろんね、
つねにプレッシャーっていうのは避けられない状況でサッカーをしてますんで、
それは今後も絶対続いていくことで、
でもそれがなかったら逆にサッカーっていうのは楽しくないし、
今後もね、ハイリスク・ハイリターンで、
大きなものをね、目標にして、
やっていくだけです。
(ここでCM。インタビューの場所がリッツ・カールトンからグラウンドへ移動します)
マシュー:2010年のワールドカップについて伺います。
ワールドカップ以前あなたの存在は、
知られていませんでした。
でもワールドカップでの2得点で、
すべてが変わりました。
ワールドカップで国のために得点するのは、
どんな気分ですか?
本田選手:南アフリカは素敵な国で、
良い雰囲気でプレーできました。
でもおっしゃるとおり、
誰も僕が得点するとは思わなかった。
そこで2得点入れたので嬉しかったです。
マシュー:ワールドカップから帰国した時、
日本の人々の反応はどうでしたか?
本田選手:すごかったです。
空港に着くと皆が驚いて、
大歓声をあげて迎えてくれました。
嬉しかったのですが、
僕の目標はもっと高い所にありましたから、
嬉しかったけれど満足できませんでした。
2ゴールで充分だとは言えません。
マシュー:次回ブラジルでのワールドカップに対して、
どんな志を持っていますか?
日本代表はショボくなると?
あなたのポジションは?
本田選手:日本代表はもっと良くなります。
才能ある若手選手が続々と育ってきていますから。
一歩一歩向上していけると思います。
ブラジルのワールドカップでは、
必ず良い結果を残せると思います。
マシュー:オランダのクラブチームでは、
若いのにキャプテンを務めました。
2014年のワールドカップで、
日本代表のキャプテンになれると思いますか?
本田選手:ええ…分かりませんが、
チャンスがあればやります。
オランダのクラブチームのキャプテンをしたことで、
すばらしい経験ができたからです。
僕はとても若かったし、
キャプテンが何をすべきか分かりませんでした。
だから…学びました。
どんな態度をとるか、
勝った時、負けた時、
試合の後でチームメイトに何を言うべきか。
色々なことを学べたすばらしい時間でした。
まだ本田圭佑選手のインタビュー途中ですが、
ここでいったん中断です。
次回のブログへ続きます!