本田圭佑特集!「日本サッカー新時代」2011 [本田圭佑]
本田圭佑選手など、
日本代表選手が特集される年に1度の番組「日本サッカー新時代 ~2014年への旅~」。
2015年からは「~2018年への旅~」と副題が変わっていますが、
今回は2011年に放送された回を見ていきたいと思います。
本田選手のどんな名言が飛び出すのかも楽しみです。
それでは見ていきましょう!
ナレーション:12月、中国、上海。
いま国際的に急成長を遂げている都市、
上海に男はいた。
その理由は、
上海にいる子供たちとサッカーをするため。
毎年、子供たちと触れ合う時間を、
本田は欠かさない。
子供たちを相手に、真剣に思いを伝える。
本田選手:サッカーは常に考えないとアカン。
頭が良くないとできないから。
誰も自分の夢を邪魔させたらアカン。
自分の夢をつかむのも全部自分のこの手だから、
最後まで諦めずに常にこの拳で、
男は夢をつかんでいかなアカン。
子供たち:フリーキック蹴ってください!
本田選手:ああ~、またこんどやな。
オレちょっといま膝ケガしてるから。
ナレーション:ケガのため、
今もまだプレーはおろか走ることも許されない。
右膝の負傷後、
あまり多くを語ってこなかった本田。
空白の4ヶ月間、
男はどんな日々を送っていたのか。
2011年の本田圭佑を紐解く10個の質問。
まずは率直に聞いてみた。
Q.1 「2011年とは?」
本田選手:まあ難しかった部分で言えばやっぱり、
1年間通してプレーできなかったことだったと思うので、
やはり移籍できてないという現実もあり、
こうやってケガしてしまったという現実もあるので、
でもトータル的に言えばやっぱり、
いろんな発見ができた1年だったと思うんで、
それが自分の、
後々の夢や目標に、
必ず手助けしてくれるというふうに思ってます。
Q.2 「アジアカップとは?」
ナレーション:今年(2011年)1月に行われたアジアカップ。
本田は大会MVPに輝く活躍を見せ、
日本をアジア王者に導いた。
本田選手:どんな大会だったかっていうのがちょっと、
全部覚えきれてないんですけど、
まあでも、優勝できたことってのはやっぱ1番ですよね。
個人的にはやっぱり、
個人的な賞をもらえたっていうのはかなり嬉しかったですし、
なおかつ今までそういったデカい大会で優勝することができなかったので今まで。
ただ個人的にはやっぱ課題が山積みになった大会だったなと。
やっぱ点もなかなか取れなくて。
やりたいことっていうのを途中で変えたので、
大会中に変えたおかげで優勝できたし、
変えてなかったらたぶん優勝できてなかったんで。
ナレーション:この大会で本田がやりたかったこと、それは。
本田選手:やっぱりドリブルのところであったり、
相手をかわしたところでシュートを枠に入れる、
ゴールに持っていく力。
本田圭佑という選手が上を目指すには、
もうそこを追求していくことに尽きると思ってるんで。
ナレーション:だが、その思いとは裏腹に、
6試合でわずか1ゴール。
ここに本田の挙げた課題があった。
本田選手:自分の試したいことを試せる場面というのがほとんど無くて。
正直それぐらいギリギリな試合だったんでね。
周りを活かすことであったりとか、
あの瞬間瞬間、チームのバランスを考えて、
自分をどこに配置するべきなのかっていうのを考えてプレーしたってところですよね。
優勝を左右するにして、
自分が結果を出すっていうところまで自分のクオリティがついていかなかったのでね。
いや予想外でしたね。
ま、それも人生です。
ナレーション:激闘に次ぐ激闘。
幾度となく敗退の危機にさらされた。
そのためチームの勝利を考え、
代わりを活かすプレーに徹した本田。
事実、決勝トーナメント以降、
本田を起点に得点が生まれていた。
チームの勝利のために、
やりたいことを変えなければならなかったアジアカップ。
優勝とMVPを手にした嬉しさと同時に、
課題をクリアできなかった悔しさも感じていたのだ。
さらに大会後にはこんな発言も。
Q.3 「遠藤保仁とは?」
本田選手:日本ってのはやっぱりゴール取った選手、
あとは顔が良かったり、
足が速いだけであったり、
そのへんで評価されがちな部分がまだまだあるから。
ヤットさん(遠藤保仁選手)は、
まあ常にチームの為に考えてボールをつないで、
そういうことをホント一試合の中で繰り返し繰り返し、
毎試合やっている人なので。
なかなか玄人のサッカーっていうものを、
評価されにくい環境にまだまだあるんでね。
そういうのをオレがやっていかないと、
みんなわからないでしょうから。
ナレーション:アジアカップ以降、
本田は急激に調子を上げていた。
5月、ロシアカップ決勝戦。
1対1で迎えた後半、
本田がドリブルで突破をして、
得点をアシスト。
アジアカップのテーマだった、
個人技での打開から決勝ゴールを演出。
自らの活躍で、
ロシアで初めてのタイトルを手にした。
さらに、
リーグ戦で去年を上回るペースでゴールを量産。
本田自身も確かな手応えを感じていた。
本田選手:また違うステップ、違う次元のサッカーに挑戦しつつあるんで、
どうやったら次、
強い相手に勝てるかっていうことだけを考えてね、
毎日取り組んでますけど。
ナレーション:しかしそんな矢先、
本田を悲劇が襲う。
8月、モスクワダービー。
この試合で本田は右膝を負傷。
検査の結果、半月板損傷と判明。
話は、いよいよ核心へ。
Q.4 「ケガについて」
本田選手:これだけおっきい出来事っていうのは、
僕は25年間で初めてと言っても過言ではないかもしれないです。
ま、意外なんですけど、
全然ショックじゃなかったんですよね。
僕こういう怪我したの初めてだったんで、
ダメージ来るかなと思ってたんですけど、
ケガした時は全然落ち込まなくて。
なんかむしろワクワクしてね。
もうこれで逆に世界に近づいたなっていうのは、
それが11年の収穫かも知れないですね。
点取ったこと以上にもね。
方法がわかったっていうんですかね。
ナレーション:サッカー人生で、
初めての大怪我。
だがそのなかでも、
世界に近づく方法を見出していた。
本田選手:大事なのって、
目標を達成するときに僕がいつも思うんですけど、
その画を鮮明に描けた時点で、
オレはもうすでに成功やと思ってます。
スタート地点があって、
ゴールがあって、
ここ(ゴール)に対しての道筋っていうのが見えたら、
それはすでにここ(スタート地点)にいても成功なんです、僕の中では。
それが見えるのが、
その道を見るのが難しいんですけどね。
見えない。
漠然としてる。
でもそれが具体的にその方法、たどり着く方法、
道っていうのが見えた時には、
もう僕は今までそれで成功してきましたし、
んでケガしたことで、
ここの過程っていうのが、
自分の中でより明確に、
今までよりもしっかりとしたビジョンを、
描けるようになりましたね。
ナレーション:では、そのビジョンとは。
本田選手:いやもう、
それ話すとここに5時間おらなあかんくなるから、
またの機会にしましょうよ。
Q.5 「復帰の時期は?」
本田選手:それはもう膝に聞いてみないとわからないので。
時間をかけて、やりたいなという風に思ってます。
でも僕にとってのいま新しい挑戦は何かと問われれば、
確実に筋力アップをして、
ケガに対して、向き合って、乗り越えること。
いやニューボディをね、身につけようと思ってます。
強さ速さ、全てサッカーには必要ですから。
両方求めていくことで、
残りのね、サッカー人生をしっかりと、
また以前以上にタフに、
数多くの試合を戦えて、
そしてそこでゴールを取っていけるように、
準備をするだけかなと。
Q.6 「2012年とは?」
本田選手:量を、
質よりも量を、
器と言うんですかね、
量を入れれるサイズの器を、
作ること。
2012年もそういう年ですかね。
どのみち重要な試合は、
1年先にも2年先にも、
やってくるのでね。
先の重要な試合も確かにありますけど、
それよりも将来しっかりと活躍できるような器を今、
時間をかけて形成していきたいなと思います。
ナレーション:まだまだ続く、
本田圭佑を紐解く10の質問。
そして、こんな質問もぶつけてみた。
Q.次のx(エックス)を求めなさい。
「本田圭佑×(かける)x=唯一無二」
本田選手:なるほど。
すごい質問考えますね。
(ここで本田圭佑選手の特集は中断、
武弘嗣選手らの特集に変わります。
今回は省略させて頂きます)
ナレーション:2011年の本田圭佑を紐解く10の質問。
10個の質問を一問一答形式で答えてもらった。
続いての質問はこちら。
Q.7 「恩師について」
ナレーション:今年、
J1昇格1年目にして優勝という快挙を成し遂げた柏レイソル。
チームの指揮を執ったブラジル人監督のネルシーニョ。
実は、本田が名古屋グランパス時代の監督でもあったのだ。
そんな恩師について尋ねると。
本田選手:そうなんですよ、よくご存知で。
僕はネルシーニョがいなかったらグランパスにたぶん行ってなかったんで。
非常に嬉しいです。
監督とは将来、
オレが代表で、
監督はブラジル代表の監督で、
ワールドカップで戦うぞという話は、
もう名古屋時代にしてたんで。
それで優勝したって聞いた時には、
これマジで将来ブラジル代表の監督あるんちゃうかなって。
ブラジルで会おうって言っといてください。
Q.次のx(エックス)を求めなさい。
「本田圭佑×(かける)x=唯一無二」
本田選手:なるほど。
何言ってんねんと言われるかもしれないですけど。
Q.8 「こだわり」
ナレーション:これは、
本田自身がデザインした、
紫色のスパイク。
男のこだわりはこんなところにも。
本田選手:今までの履いたことのないような色を、
履いてみたくて。
それで紫色になりましたね。
唯一のサッカー選手のアイテムではあるんで、
やっぱスパイクにはこだわらないといけないし、
オリジナルのスパイクでオリジナルのキックを生み出せるような、
話はまあしてますよね。
常日頃、どうやったらオリジナルになれるのか、
どうやったら特別になれるのか。
それは自分の欲求の中に、
強くありますよね。
ナレーション:どこにもいないオリジナルな存在へ。
唯一無二を目指すこの男に、
こんな質問をぶつけてみた。
Q.次のx(エックス)を求めなさい。
「本田圭佑×(かける)x=唯一無二」
本田選手:なるほど。
すごい質問考えますね。
何言ってんねんと言われるかも知れないですけど。
そのエックスはオレにとって「本田圭佑」ですね。
なにが言いたいかっていうと、
わかりやすく言えば、
本田圭佑の中に本田圭佑がいるんですね。
成功を収めてきた、
そして今後成功を収めていくにあたって1番大事なのは、
自分に打ち克つことだと思ってるんですよね。
無いですか?なんですかね、
良い自分と悪い自分っていません?
例えばですけど、
例えばですけど厳しい自分と甘えようとする自分っていません?
自分と自分が、
どれだけ格闘できて、
そこにニューアイディアを生み出せるか。
何かを与えるのは周りではなくて、
やっぱり自分自身なんですよね、常に。
唯一挙げるとすればですよ?
本田圭佑にとって2014年ワールドカップとは?
本田選手:優勝しか考えてないですよ、まったく。
難しいことなんて百も承知だし、
強豪国から言わしたら「何を言ってんねん」って言うかもしれないけど、
そいつらを全部食います。
なめんなっていうところをね、
日本は見していかないといけないし。
10年はそういう意味では、
そういう部分をまだまだ見せられなかったですけど、
14年までにそれを見せて、
14年にはもうきっちりそれで結果として、
みんなを満足させられればと思います。
以上で2011年に放送された、
「日本サッカー新時代 ~2014年への旅~」は終了です。
本田圭佑選手の熱い想いが、
皆さんにも伝わったのではないかなと思います。
近いうちに、
「日本サッカー新時代」の続編もお届けしたいと思います。
それではまた!